「家の建て替え費用」について詳しく知りたい方へ。
この記事では、建て替えにかかる費用の内訳、予算計画の立て方、スケジュール、そして実際の事例を紹介します。
家の建て替えを検討中の方必見の情報満載です。
家の建て替えの手順とスケジュール
費用の前に、家の建て替えの手順とスケジュールについて解説します。
家族との相談
家の建て替えを考える際は、まず家族との相談からスタートとなります。
現在の家屋を建てられた方がいれば、その方の思い入れもあるので、解体する許可を得たほうが良いでしょう。
土地・建物も、権利関係がありますので、関係者に建物を新しく建てる許可がないと建て替えが進みません。当然、同居する家族や相続予定人の意向など、将来自分たちにとってどのような住まいがベストなのかを話しあいましょう。
稀に、建築基準法上、建て替えが不可能(接道の要件がない等)なケースもあります。その場合はリフォーム、もしくは住み替えという選択肢になりますので、検討の初期段階で、調べてもらっておくことをお勧めします。
建て替えの大まかなスケジュール
無事に家族のコンセンサスが取れて、建て替えの方向性が固まったら、建築業者を決めていきます。
建築会社が決まった後は、細かなプランや仕様を決めていきます。
建築会社の選び方や、家づくりの流れについてはこちらで詳しく解説しています。
ある程度プランや仕様が固まってくるとおおよそのスケジュール・建築工程も見えてきます。
おおよそのスケジュールは以下の通りです。
- 最終仕様の確認 ~ 建築確認申請
- 解体前準備(荷物の整理・仮住まい先への引っ越し)
- 解体作業
- 地鎮祭・配置決め
- 地盤改良工事・基礎工事
- 建前(据え付け工事)
- 内装工事・外構工事
- 完成・引っ越し
ざっくりとスケジュールの目安は以下の通りです。
- 1~3:約1~2か月程度
- 4~5:約1か月程度
- 6~8:約2~6か月程度
ポイントとしては、新築やマンションへの入居とは違い、一度引っ越しをして仮住まいが必要になる点がポイントです。
工期が長くなってしまうと仮住まいにかかる費用も大きくなってしまいます。
仮住まいの費用が家賃10万だったとすると、半年の仮住まいで60万円もの費用が必要になってくる点に注意が必要です。
では、次に建て替えにかかる費用を見ていきましょう。

家の建て替えにかかる費用の内訳
家の建て替えにかかる費用としては「解体費用」「建築費用」「その他諸費用」の大きく3つにわけることができます。それぞれ解説していきます。
解体費用
その名の通り古い建物を解体するのにかかる費用です。
産業廃棄物の発生量の増加や、野焼き、野積みといった廃棄物処理の問題から2000年に建設リサイクル法が定められ、分別解体等及び再資源化等を行うことが義務付けされました。
以前のように、重機でとりあえず壊すという解体から、ある程度職人さんの手によって分別しながら解体することになり、解体にかかる費用も以前よりはかかるようになっています。
建物の構造別費用の概算は以下の通りです。
坪単価 | 30坪の解体費用 | |
---|---|---|
木造 | 4-5万 | 135万前後 |
鉄骨造 | 5-7万 | 180万前後 |
鉄筋コンクリート造 | 6-8万 | 210万前後 |
あくまでも目安の金額となります。
例えば建材にアスベスト(石綿)が含まれる場合には、追加で費用がかかりますし、前面道路が狭く、重機が入らないような現場になると、それも追加で費用がかかる原因となります。
(隣接する住居が近い場合も同様)また、家屋以外にも、不要なゴミが多く残されていたり、庭などにある樹木や庭石、カーポートやブロック塀などがあれば、それぞれに処分費用がかかると考えておくとよいでしょう。
余計な解体費用を抑えるためには、自分で処分できるごみは自分で処理するということが大切です。
新居で使わない家具類、家電製品、布団などの大型のごみは自治体で定められている処分方法でご自身で処分するようにしましょう。
ただし、木製の家具類などは、解体処分の手間がかかりにくいため、解体業者にお任せできるようなものもあります。
事前に、解体業者と相談してみることをお勧めします。
建築にかかる費用
住宅金融支援機構の2023年度の調査によると、土地を購入しない方の全国の建設費の平均は、3,861万円となっています。
2022年度の調査より146万円上昇しています。
静岡県の建設費の平均は3,827万円となっています。
建築の費用も細かくは、本体工事費(基礎工事・内装工事等)と付帯工事費(屋外給排水電気工事・地盤補強工事・外構費用等)に分けられます。
坪単価●●万円という場合、付帯工事費は含まれない場合がほとんどですので、注意が必要です。
地盤改良工事などは、支持層(硬い岩盤層)がどの程度の地面の深さにあるかによって大きく費用が変わってきます。
詳しくは以下の記事をご覧ください
その他諸費用
それ以外にかかる費用としては、
- 引っ越し費用・仮住まい費用・荷物一時保管料(仮住まい先に持ち込めない荷物がある場合)
- ローン諸費用(保証料・つなぎローン金利)
- 登記関係費用(滅失登記・表示保存登記・抵当権設定登記)
- 各種申請費用(建築確認申請・住宅性能評価申請・長期優良住宅認定申請等)
- 印紙代(契約書など)
後は、地鎮祭を行う場合は、初穂料(玉串料)、上棟式を行う場合はご祝儀や食事代などが必要となります。このあたりも事前に建築業者に確認しておくとよいでしょう。
ざっくりとですが、建物そのものにかかる費用+1,000万程度が少なくとも必要と考えておくとよいと思います。
家の建て替えかリフォームかに迷う場合
建て替えとは、既存の建物を完全に解体し、新たに建物を建築することを指します。
リフォームとは、既存の建物の一部を改修・改装することを指します。部分的な修繕や改装、設備の更新などが含まれます。
最近ではリノベーションという言葉もよく聞くようになりました。
ここでは、リフォームとリノベーションは同義で扱います。
では、建て替えかリフォームか迷った場合の判断基準やそれぞれのメリットデメリットについて紹介します。
建て替えかリフォームかの判断ポイント
1.建物の状態を評価する
老朽化の程度:
建物が大きく老朽化している場合、リフォームでは対応しきれないことがあります。
特に基礎や構造部分に問題がある場合は、建て替えを検討する方が良いでしょう。 (シロアリや雨漏りなどの被害著しい場合など)
耐震性:
古い建物は耐震基準を満たしていないことが多いです。
耐震性を大幅に向上させるには、建て替えのほうが低コストになるケースもあります。
特に1981年以前に建てられた家は、耐震性能が低い可能性が高いので注意が必要です。(1981年に法改正されているため)
2.予算を確認する
費用の比較:
リフォームの方が一般的に費用が抑えられますが、大規模なリフォームになると建て替えと同等かそれ以上の費用がかかることもあります。見積もりを取り、費用を比較しましょう。
資金計画:
自己資金やローンの利用可能額を確認し、どちらが現実的かを判断します。
建て替えの場合は、住宅ローンを組めますが、リフォームの場合はリフォームローンとなります。
住宅ローンは最長50年まで返済期間を組めますが、リフォームローンは一般的には10年~15年となります。金利も住宅ローンのほうが有利なケースが多いので、建築・リフォーム費用だけでなく、毎月の支払額なども考慮する必要があります。
またリフォームローンの借入額も最大1,000万円程度の場合が多いので注意が必要です。
3.ライフスタイルと将来の計画を考慮する
家族構成の変化:
家族が増える、子供が独立するなど、将来の家族構成を考慮して、必要な部屋数や間取りを検討します。
減築する場合は建て替えのほうが有利になる可能性が高いです。
長期的な視点:
今後何十年も住む予定がある場合は、建て替えのほうがコストパフォーマンスが高い可能性があります。
4.法規制と地域の条件を確認する
建築基準法:
建て替えの場合、新しい建築基準法に適合する必要があります。
リフォームの場合でも、一定の改修には法的な制約があるため、確認が必要です。
地域の条件: 地域によっては建て替えが難しい場合や、特定の規制がある場合があります。自治体に確認しましょう。
それぞれの専門家の意見を聞く
リフォーム業者はリフォームを、新築業者は新築をお勧めする可能性が高いので、双方の意見や見積もりなどを見たうえで判断しましょう。
建て替えとリフォームのメリット・デメリット
建て替え
【メリット】
- 自由な設計: 新築のため、最新の設計や設備を取り入れることができ、自由度が高い。
- 耐震性・断熱性の向上: 最新の建築基準に基づいて建てるため、耐震性や断熱性が向上する。
- 長期的な安心感: 新築のため、長期間にわたって安心して住むことができる。
【デメリット】
- 費用が高い: 解体費用と新築費用がかかるため、リフォームに比べて費用が高くなる。
- 時間がかかる: 解体から新築までの期間が長く、仮住まいが必要になることが多い。
リフォーム
【メリット】
- 費用が抑えられる: 建て替えに比べて費用が抑えられることが多い。
- 工期が短い: 部分的な改修のため、工期が短く済むことが多い。
- 住みながらの工事が可能: 大規模な工事でなければ、住みながら工事を進めることができる。
【デメリット】
- 設計の自由度が低い: 既存の構造に制約されるため、設計の自由度が低い。
- 耐震性・断熱性の限界: 既存の建物の構造に依存するため、耐震性や断熱性の向上には限界がある。
- 長期的なメンテナンスが必要: 部分的な改修のため、長期的には再度のメンテナンスが必要になることがある。
- 予算オーバーのリスク:リフォーム中に予期せぬ問題が発見されることがあり、その対応に追加費用がかかることがあります。特に、隠れた部分の劣化や構造的な問題が見つかると、予算オーバーになるリスクがある。
- 工事の遅延: リフォーム工事は既存の建物を改修するため、予期せぬ問題が発生しやすく、工期が延びることがある。特に、古い建物の場合は予測が難しい。
セキスイハイムの建て替え事例
Case1 リフォームか建て替えか迷った結果 建て替えへ
「父の介護が必要になったのですが、前の家はトイレが狭いなど、介護には適さない家だったことに加え、断熱対策が何も施されていなかったため、本当に家の中が寒く、そのへんもなんとかしようと思い建て替えることにしました。費用面で魅力を感じたのでリフォームも検討したのですが、様々な制約があるリフォームより、設計自由度が高い新築のほうが、自分たちの要望が叶うのではないかと思い建て替えることに決めました」

Case2 築35年のハイムをハイムへ建て替え
長泉町内の分譲マンションにお住まいだったOさまご一家。ご長男が小学校に上がるタイミングで、築35年のパルフェにお住まいだった奥さまのご両親と同居するために、奥さまのご実家をグランツーユーに建て替えました。ハイムから、再びハイムへ。そんなハイムへの信頼の証「リハイム」で実現した、ご夫妻にも、子どもたちにも、そしてご両親にも、それぞれに嬉しい二世帯住宅をご紹介します。

まとめ
いかがでしたでしょうか。
建て替えをお考えの皆様、是非セキスイハイムに一度ご相談ください。
県内38カ所のモデルハウスで相談を受け付けております。
皆様にとっての最適な方法をご提案させていただきます。