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TOP > 地震に強い家TOP > 地震に強い家をつくるための「耐震構造」や「工法」のキホンまずはここだけ押さえておこう!

まずはここだけ押さえておこう!地震に強い家をつくるための「耐震構造」や「工法」のキホン

耐震性の高い家づくりの本丸と言えるのが、建物の耐震構造。「耐震」「免震」「制震」や「耐震等級」など、耳慣れない言葉もあって難しいかもしれません。 実は「耐震等級3ならば、大地震がきても安心だ!」というような、簡単なものでもありません。

ハウスメーカーによって違う!?「地震に強い家」の基準

どの住宅会社も「地震に強い家」と宣伝していることが多いのではないでしょうか。ですが、何を基準として「地震に強い家」なのでしょうか。「耐震や制震、免振」、「構造」と「工法」 、「耐震等級」など様々な要素があります。専門用語が多く、素人では基準の見極め方が難しいと思います。今回は、耐震性能が高い家づくりのポイントついて、構造や工法の面から解説します。

地震対策における耐震・制震・免震の違いとは?

耐震とは?

耐震とは、文字通り地震の揺れに耐えることです。建物の壁に筋交い(すじかい)を入れるなどをし、強度で地震に耐える構造をしています。

制震とは?

制振とは、地震の揺れを吸収し揺れを抑えることです。建物内部にオモリやダンパーなどの制震部材を組み込むことで揺れを吸収する構造をしています。

免震とは?

免震とは、地震の揺れ逃がすことです。建物と基礎との間に免震装置を設置して、地盤と切り離すことで揺れを逃がす構造をしています。

戸建て住宅の場合はどれが一般的なのか?

戸建て住宅は耐震のみ、もしくは耐震と制震の両方を導入するのが一般的です。免震に関しては、マンションや高層ビルに導入されることが多く、揺れに対応するスペースを隣地との間に取らないといけないため、一時期免振の商品が発売されていたこともありますが、現在では住宅にはあまり導入されていません。
では、戸建て住宅の地震対策における「構造」や「工法」はどのようなものがあるのでしょうか。

耐震性能にも大きく影響する、「材料」や「構造」はどんなものがあるのか?

皆さんも、木造や鉄骨造などといった言葉をよく聞くのではないでしょうか。これは家の骨組みに使う材料を指しています。
実は材料が同じでも、作り方(構造)が違うことで耐震性も変わってきます。
ここでは具体的に、材料と構造を見ていきます。

「木造」「鉄骨造」「鉄筋コンクリート造」とは?

どのような構造なのかの前に、どのような材料で作るかで構造や工法の注意点が分かれます。

木造とは?

木造
木造とは、建物の骨組みに木材を用いる構造のことで、古くから一般的に使用されています。

鉄骨造とは?

鉄骨造
鉄骨造とは、鋼製の柱や梁を用いて骨組みにするものです。戸建て住宅では、厚さ3〜5ミリ程度軽量鉄骨がよく使われています。

鉄筋コンクリート造

鉄筋コンクリート造
鉄筋とコンクリートを一体化させた構造材を柱や梁・壁などに使用する構造です。
材料のメリット/デメリット
メリット デメリット
木造 材料費の価格の幅が広く比較的安価な家も作れれば高価な家も作ることができます。加工しやすく様々なデザインの家が作れます。熱伝導率は一番低くなります。 品質にばらつきが出やすく、素人目には判断しにくいです。
鉄骨造 品質のばらつきが少なく、同じ太さの木材と比べると強度が高いのが特徴です。 熱伝導率が木よりも高くなります。
鉄筋コンクリート造 耐火性遮音性があります。 重量が重いため、建物の支える地盤工事や杭工事が高くなる傾向があります。吸水性が良く、納戸などカビの被害にあいやすい傾向があります。熱伝導率が高く、コンクリートの表面積も大きいため外気温に影響を受けやすくなります。
次に「木造」「鉄骨造」「鉄筋コンクリート造」それぞれの構造で代表的なものを紹介していきます。

「木造」の主な2種類の構造

木造軸組み構造(在来工法)とは?

木造軸組み構造(在来工法)
木造軸組み構造は、建物を支える骨格である柱と梁を木材で構成し、そこに壁や床を取り付けていく構造のことです。

木造枠壁構造(2×4・2×6)とは?

木造枠壁構造
木造枠壁構造とは、フレーム状に組まれた木造の枠組み材に、構造用面材を接合して、壁と床、天井(屋根)を一体化させるように組み立てる構造のことです。
木造構造のメリット/デメリット
メリット デメリット
木造軸組み構造 木材で加工しやすいため、自由度の高い作りになります。材料により安くも高くも作れます。この構造を採用している会社が多いため、様々な会社を選ぶことができます。 木材の種類や品質、施工品質により住宅のトータルな品質にばらつきが出やすくなります。地震の際には筋交い(すじかい)に負荷が集中するため、繰り返し大きな地震が来た場合には、リスクを伴う場合もあります。
木造枠壁構造 面で建物を支えるため、気密性や耐震性に優れています。熟練した技術者でなくても建築しやすい特徴があります。 1階床→1階壁→2階床→2階壁→屋根という順番で組み立てていくため、建築中に雨にさらされる可能性があります。面で建物を支えるため、開口や間取りに制限がでます。
※一般的には、2×6(ツーバイシックス)の家の方が断熱性・耐震性・価格が高い。

「鉄骨造」の主な2種類の構造

鉄骨軸組構造とは?

鉄骨軸組構造
鉄骨軸組構造とは、柱や梁をボルトで結合し、ブレースと呼ばれる筋交い(筋かい)を取り入れる方法のことです。

鉄骨ラーメン構造とは?

鉄骨ラーメン構造
鉄骨ラーメン構造とは、柱と梁の部分を剛接合(溶接等)することで、接合部分を一体化させた構造のことです。
鉄骨造構造のメリット/デメリット
メリット デメリット
鉄骨軸組構造 柱や梁の強度を落とせるためラーメン構造よりも安価に作れます。 木造軸組み構造と同様、筋交いに負荷が集中するため、繰り返し大きな地震が来た場合には、リスクを伴う場合もあります。
鉄骨ラーメン構造 枠で構成されているため、リフォームや間取りの変更がしやすく、大きな開口も取り入れられます。地震の揺れを全体で受け止めるため、繰り返しに地震に威力を発揮します。 梁と柱に強い鉄骨を使う必要があるため、コストが高くなります。

ほとんどのハウスメーカーは2階建てまでは鉄骨軸組構造だが、3階建てになるとラーメン構造に切り替わります。

2階建てまではコストと強度(耐震性)の関係で、鉄骨軸組構造を採用するケースが多いが、3階建てなると必要な壁(筋交い)の量が増え、間取りが取りにくくなることや、強度の関係でラーメン構造にするメーカーが多いようです。
※ただし、セキスイハイムの場合は平屋・2階建て・3階建てともにラーメン構造を採用しています。

「鉄筋コンクリート造」の主な2種類の構造

鉄筋コンクリート造の建築工法は2種類あり「ラーメン工法」 と「壁式工法」です。

ラーメン構造

ラーメン構造
ラーメン構造とは、柱と梁の部分を鉄筋コンクリートで一体化させた構造のことです。

壁式構造

壁式構造
壁式構造とは、鉄筋コンクリートで作ったパネルを接合していく構造です。
鉄筋コンクリート造のメリット/デメリット
メリット デメリット
ラーメン構造 枠で構成されているため、リフォームや間取りの変更がしやすくなります。地震の揺れを全体で受け止めるため、繰り返しに地震に威力を発揮します。 コストがかかるので一般的な家には不向きです。現場打ちのコンクリートになるため、品質にばらつきが出る可能性があります。
壁式構造 ラーメン構造より安価に作れます。工期も短くなります。現場打ちのコンクリートに比べ、工場でパネルを製造することで品質のばらつきを抑えられます。 開口や間取りに制限がでます。

建物の耐震性を評価する耐震等級とは?

建物の仕組みや工法についてはわかりましたが、建物全体の耐震性を評価する「耐震等級」という言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか。ここでは耐震等級について説明をしていきますが、先に建築基準法について少し説明したいと思います。

建築にはまず「建築基準法」という法律がある

建築基準法とは、建築物を作る際に「最低限守らなければならないルール」です。実は建築基準法の変遷は地震の歴史と深く関係があります。関東大震災で多くの家が倒壊し建築基準法の前身である、市街化建築法に初めて耐震基準が設けられました。
1978年には、宮城沖地震が発生し、建築基準法の耐震基準が大きく変わるきっかけとなりました。1981年以降に建てられた家は「新耐震基準」と呼ばれています。2000年には阪神淡路大震災での被害を受け、「住宅の品質確保促進法」通称「品確法」が制定されました。

「建築基準法」の耐震基準とは

建築基準法の耐震基準は建造物の高さや、建築材料などの違いによりいくつかの基準が設けられていますが、一般的な大きさの家の場合(延床面積がが500㎡(151.25坪)を超えない場合)は壁量計算という方法が取られています。筋交いや構造用合板を用いられた「壁」の量を規定することで最低限の耐震性を規定しています。

「品確法」における耐震等級とは?

耐震等級1 建築基準法の耐震基準
耐震等級2 「耐震等級1」の1.25倍
耐震等級3 「耐震等級1」の1.50倍

「耐震等級3」の2つの項目

耐震等級3と言っても実は2つの項目に分かれています。
1つは「倒壊防止」=家は損傷しても命は守ってね!という項目と、「損傷防止」=家が壊れないでね!という項目です。

構造躯体の倒壊等防止
(家は損傷しても命は守ってね基準)

稀に(数百年に一度程度)発生する地震による力(建築基準法施工令第88条第3項に定めるもの)に対して倒壊、崩壊等しない程度

構造躯体の損傷防止
(家が壊れないでね基準)

稀に(数十年に一度程度)発生する地震による力(建築基準法施工令第88条第2項に定めるもの)に対して損傷を生じない程度

数十年・数百年に一度起こる大地震とは

「損傷防止」とは、数十年に一回は起こりうる大きさの力に対して、大規模な工事が伴う修復を要するほどの著しい損傷が生じないようにすることをいいます。「倒壊等防止」とは、数百年に一回は起こりうる大きさの力に対して、損傷は受けても、人命が損なわれるような壊れ方をしないようにすることをいいます。地震を例に挙げると、東京を想定した場合、数十年に一度程度発生する力は震度5強、数百年に一度発生する力は震度6強から7に相当するということができます。(国土交通省発行住宅性能表示性能ガイドより一部抜粋)
でも本当に震度6強から7の地震は数百年に一度しか発生しないのでしょうか?
日本付近で発生した大地震と被害(1996年以降)
(気象庁調べ、最大震度6弱以上を掲載 ※1…K-NET(防災科学技術研究所)調べ)
地震 発生年度 最大震度 マグニチュード 最大加速度(gal)
※1
被害の状況
鹿児島県薩摩地方 1997年 6弱 6.4 977gal(鹿児島県薩摩郡宮之城) 住家全壊4棟、住家半壊31棟
岩手県内陸北部 1998年 6弱 6.2 道路被害など
新島・神津島近海 2000年 6弱 6.5 233gal(東京都新島村) 住家全壊15棟、住家半壊20棟、住家一部破損174棟など
新島・神津島近海 2000年 6弱 6.3 559gal(東京都新島村)
三宅島近海 2000年 6弱 6.5 210gal(東京都三宅村神着)
鳥取県西部地震 2000年 6強 7.3 1135gal(鳥取県日野町) 住家全壊435棟、半壊3,101棟など
芸予地震 2001年 6弱 6.7 852gal(広島県湯来町) 住家全壊70棟、住家半壊774棟など
宮城県沖 2003年 6弱 7.1 1571gal(宮城県石巻市牡鹿) 住家全壊2棟、住家半壊21棟など
宮城県北部 2003年 6強 6.4 367gal(宮城県栗原市築館) 住宅全壊1,276棟、住宅半壊3,809棟など
十勝沖地震 2003年 6弱 8.0 989gal(北海道広尾郡) 住宅全壊116棟、住宅半壊368棟など
新潟県中越地震 2004年 7 6.8 1750gal(新潟県十日町市) 住家全壊3,175棟、住家半壊13,810棟など
福岡県西方沖 2005年 6弱 7.0 360gal(長崎県平戸市) 住家全壊144棟、住家半壊353棟など
宮城県沖 2005年 6弱 7.2 564gal(宮城県栗原市築館) 住家全壊1棟、住家一部破損984棟
能登半島地震 2007年 6強 6.9 945gal(石川県富来町) 住家全壊 686棟、住家半壊 1,740棟など
新潟県中越沖地震 2007年 6強 6.8 813gal(新潟県柏崎市) 住家全壊1,331棟、住家半壊5,710棟、住家一部破損37,633棟など
岩手・宮城内陸地震 2008年 6強 7.2 4022gal(岩手県一関市) 住家全壊30棟、住家半壊146棟など、地震時の観測最大加速度のギネス認定
岩手県沿岸北部 2008年 6弱 6.8 1186gal(岩手県盛岡市玉山) 住家全壊1棟、住家一部破損379棟
駿河湾 2009年 6弱 6.5 545gal(静岡県静岡市) 住家半壊6棟、住家一部破損8,672棟
東北地方太平洋沖地震 2011年 7 9.0 2933gal(宮城県築館長) 住家全壊121,781棟、住家半壊280,962棟、住家一部破損745,162棟など
茨城県北部 2011年 6強 7.7 957gal(茨城県鉾田市)
長野県・新潟県県境付近 2011年 6強 6.7 804gal(新潟県中魚沼郡津南) 住家全壊72棟、住家半壊427棟など
静岡県東部 2011年 6強 6.4 1076gal(静岡県富士宮市) 住家半壊103棟、住家一部破損984棟
茨城県北部 2011年 6強 7.2 1084gal(茨城県高萩市)
宮城県沖 2011年 6強 7.2 1496gal(宮城県石巻市牡鹿)
福島県浜通り 2011年 6弱 7.0 746gal(茨城県北茨城市)
福島県中通り 2011年 6弱 6.4 847gal(茨城県北茨城市)
栃木県北部 2013年 6強 6.3 1300gal(栃木県日光市栗山)
淡路島付近 2013年 6弱 6.3 586gal(兵庫県洲本市五色町) 住家全壊8棟、住家半壊101棟、住家一部破損8,305棟など
長野県北部 2014年 6弱 6.7 589gal(長野県北安曇郡白馬村) 住家全壊77棟、住家半壊137棟、住家一部破損1,626棟など
熊本地震 2016年 7 7.3 1362gal(熊本県益城町) 住家全壊8,668棟、住家半壊34,718棟、住家一部破損162,557棟など
内浦湾 2016年 6弱 5.3 976gal(北海道茅部郡南茅部町) 住家一部破損3棟
鳥取県中部 2016年 6弱 6.6 1494gal(鳥取県倉吉市) 住家全壊18棟、住家半壊312棟、住家一部破損15,095棟など
茨城県北部 2016年 6弱 6.3 887gal(茨城県高萩市) 住家半壊1棟、住家一部破損25棟
大阪府北部 2018年 6弱 6.1 806gal(大阪府高槻市) 住家全壊16棟、住家半壊472棟、住家一部破損53,751棟など
北海道胆振東部地震 2018年 7 6.7 1796gal(北海道勇払郡追分町) 住家全壊156棟、住家半壊434棟、住家一部破損4,068棟など
熊本県熊本地方 2019年 6弱 5.1 4176gal(熊本県玉名市) 住家一部破損7棟
胆振地方中東部 2019年 6弱 5.8 561gal(北海道勇払郡追分町) 住家一部破損1棟
山形県沖 2019年 6弱 6.7 653gal(山形県鶴岡市温海) 住家半壊36棟、住家一部破損1245棟など
福島県沖 2021年 6強 7.3 1432gal(福島県山元町) 住家全壊69棟、住家半壊729棟、住家一部破損19,758棟など
※タップして横スライド

耐震等級3だから安全なのか?

耐震等級3だから安心だと言えるわけではありません。数百年に一度起こるといわれている「震度7」は過去25年ですでに7回も計測しています。(震度6以上は36回!)
また耐震等級3相当を謳っている会社は実際に3等級を取得していない可能性があるので要注意です。

耐震性が充分かどうかを確かめるために「構造計算」をするという方法も

「構造計算」とは

先に見た「建築基準法」や「品確法」では壁の量とその配置のバランスを見ています。しかしこれらだけでは十分ではなく熊本地震では耐震等級を取得している家も倒壊してしまった例がでました。
その点、構造計算は地震や台風路に建物にかかる水平力の検証に加え、建物の自重や荷重の鉛直力(上から下にかかる力)に対して全ての柱や梁の検証を行い、建物の安全性を確かめる計算方法となります。

「構造計算」結果だけでなく、計算通りの品質で確実な工事ができることが大事

「構造計算」はあくまでも、この図面で家を作った場合にどれくらいの強度になるのかという試算値に過ぎません。いくら良い値であっても、部材が悪い状態になってしまったり、現場での工事にムラがあったり、すれば品質は計算通りになりません。
正しい施工方法で、正しく取り付けられているかなど、施工品質にも左右されるので注意が必要です。

新築住宅で施工不良が見つかる確率なんと「82.42%」!?

さくら事務所さんでは、着工から完成まで、工事中の新築注文住宅や建売住宅、建築条件付き住宅を検査する「新築工事チェック」というサービスを行っています。2019年と2020年の2年間で木造住宅を対象に実施された新築工事チェックの中で、特に住宅の構造部分をチェックする「構造検査」を行った件数と、その検査によって指摘された施工不良の件数をまとめたデータを発表しています。
耐震性のにかかわる「構造部分」で施工不良が多発しているという指摘がなされています。
皆様の住宅は大丈夫といいきれますか?


統計データから明らかになった「施工不良」の恐るべき実態(株式会社さくら事務所):
https://www.sakurajimusyo.com/guide/30377/

「繰り返しの地震に耐えられるかどうか」に注意

実際の地震は本震だけでなく余震もあります。
また、大きな地震は人生で1度限りとは限りません。

震度7の地震が一度だけ耐えれるのか、複数回来ても耐えられるのか、候補としている住宅会社さんに質問してみましょう。
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